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少年探偵団 (BD7)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
少年探偵団
ジャンル 特撮テレビドラマ
原作 江戸川乱歩(『少年探偵団』)
脚本 長坂秀佳上原正三
監督 近藤一美ほか
出演者 黒沢浩
浜田柾彦
団次郎ほか
ナレーター 畠山麦
オープニング 「行くぞ! BD7」(水木一郎コロムビアゆりかご会、BD7)
エンディング 「少年探偵団のうた」(水木一郎、コロムビアゆりかご会、BD7)
製作
プロデューサー 黒澤哲也(グレート)、内間稔(読売広告社)、鈴木清、安田九二四四(PD補)
制作 日本テレビ日本現代企画
放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間1975年10月4日 - 1976年3月27日
放送時間土曜18:00 - 18:30
放送分30分
回数26
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少年探偵団』(しょうねんたんていだん)は、1975年10月4日から1976年3月27日まで、日本テレビ系で毎週土曜日18:00-18:30に放送した特撮番組。全26話。

このページの題名にある「BD7」(ビーディーセブン)とは「Boy Detectives Seven」(=7人の少年探偵団)の略で、作中では探偵団の愛称として使われた。

概要

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原作は江戸川乱歩の『少年探偵団』。舞台は放送当時の現代。

怪人二十面相の犯行を、明智小五郎や少年探偵団(BD7)が阻止しようとする物語。

本作品の怪人二十面相は、BD7抹殺を狙うなど完全な悪役となっていた。『超人画報』では、少年探偵団のメンバーを固定化していることや怪人二十面相の風貌など、1968年のアニメ版『わんぱく探偵団』からの影響を指摘している[1]

オープニング、アイキャッチ、二十面相が変装を解くなどのシーンで、当時最新のビデオ表現技術であったスキャニメイトが使われている。

第10話までは前後編(前編でクリフハンガーになる)。第11話からは一話完結となった。

多くの脚本では、その回の主役団員がゲストに淡い恋心を抱くというサイドストーリーが盛り込まれている。

団員個人(ガッツ、トンボ、マジョ)が主役を張る話が1回ずつあった。

劇中で少年探偵団が用いる自転車(BDサイクル。前籠に「BD7」のエンブレムを付けたミニサイクル)やローラースルーが人気を博した[2]。第12話までは団長の小林だけがフラッシャー自転車だったが、第13話以降はマジョを除く[注釈 1]、全団員がミニサイクルからフラッシャー自転車になり、同時に団長はロードバイクになった。また、後期オープニング映像で団員はローラースルーに乗っている。

後述の通り、映像ソフトの販売は既に行われているほか衛星波の再放送も歌謡ポップスチャンネルの『インターローカルアワー』枠内で放送されたことがある。動画配信サイトの再配信ではBF STREAMから全26話を有料で配信している[3][4]

キャスト

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レギュラー・準レギュラー

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小林 芳雄黒沢浩
BD7団長。聡明な少年で、明智ほどではないが推理を発揮し、二十面相の変装を度々暴いている。両親を亡くしており、明智小五郎の養子。圭子という妹がいる。ほかの団員や中村警部などからは「小林さん」、明智には(養父であることから)名前で「芳雄」と呼ばれている。明智ならあり得ない筈の「小林君」と呼ばれたことで、二十面相が化けた明智であることに気づいたこともあった。
篠崎 はじめ(ガッツ):坂本高章
BD7副団長格。団長の小林が入院中で不在の回(第21・25話)は彼が全団の指揮を執る。アメリカンフットボールで鍛えた体が自慢で、タックルとショルダーアタック「ガッツ・アタック」の名人。第19話では、連携技「BDサイクル・スクラム」を指揮し、あと一歩まで二十面相を追い詰めた。身長はヘルメットがなくても団員中で一番高い(小林団長の次)。ヘルメットを脱いでいてもアメフトジャージとプロテクターはめったに脱がない。体育系かとおもいきや、推理などでも活躍し科学技術にも関心がある。劇中の3年前に父親を交通事故で亡くしている。第19話で宇宙パイロットを志望する。紹介フレーズは「体当たりの名人、ガッツ」。
桂 正一(ゴムカン):すのうち滋之
BD7団員。スリングショット射撃の名手。狙った的は外さない。「ゴムカン」はパチンコの古名。実家は魚屋。白鳥台第四小学校6年1組に在学。 紹介フレーズは「パチンコの名人、ゴムカン」。BD7団員は、万能鍵やBDバッジ、身分証を兼ねたBD手帳などの共通の“7つ道具”(主題歌「行くぞ!BD7」にも出て来る)を持っているのだが、この一つであるスリングショットを一番活用している。
羽柴 荘二(オウム):内海敏彦
BD7団員。どんな人や動物の声でも即座に出せる声帯模写の名人。技を使う時は鼻を摘む仕草を見せる。白鳥台第四小学校に在学。紹介フレーズは「ものまねの名人、オウム」。
山田 三吉(トンボ):辻辰行
BD7団員。軽業師で侵入の名人。身が軽く、綱渡りも朝飯前。両親と死別しており、明智探偵事務所兼BD7本部で暮らしている。牛乳配達の早朝アルバイトをしている。白鳥台第四小学校5年3組に在学。紹介フレーズは「忍び込みの名人、トンボ」。
白石 四郎(キカイ):岩渕英二
BD7団員。メカニシャン。メカに強く、無線機ぐらいなら即座に組み立ててしまう頭脳の持ち主。ラジコンの操作にも長け、上着に分解したラジコン飛行機を縫い付けている。ロボター7の設計者。施設・杉の子学園出身。明智探偵事務所兼BD7本部で暮らしている。白鳥台第四小学校に在学。紹介フレーズは「ラジコンの名人、キカイ」。
秋吉 めぐみ(マジョ):山添三千代
BD7団員で紅一点。名マジシャン。戦う時には、空中から突然ステッキを出して相手を殴ったこともある。桑名市出身。5歳の時に父を海難事故で、その翌年に母・久美を亡くし、その後上京、叔母トシの元で暮らしている。白鳥台第四小学校に在学。紹介フレーズは「手品の名人、マジョ」。

※末尾の紹介フレーズは、小林団長が他の人に団員を紹介する時に言うほか、次回の予告のナレーションはその回の中心となる団員が担当するが、その時最初に自己紹介で言う。

明智小五郎浜田柾彦
BD7の後見人で名探偵。文武両道の好紳士で、変装も得意とする。ヨットを隣接させた建物で「明智探偵事務所」を開設している。
明智ちはる:沢田ミキ(第1 - 8話)、藤山律子(第9 - 26話)
明智小五郎の妹。演じる沢田は産休に入ったため第8話が最後となり、第9話以降は藤山に交代となる。
中村警部:深江章喜
下の名は権兵衛(ごんべえ)。いつも扇子を愛用している。芳雄や明智に「この中に二十面相がいます」と言われると、「吾輩じゃないぞ! 何なら...」と、自分の親しい人に確認してもらうようにと困惑する。旅行先でも「勘が働いた」と、突然現れる。
怪人二十面相:団次郎[注釈 2]
最終回で“著名な俳優・団次郎”として登場する。裏の顔(二十面相であること)が発覚、明智+BD7+中村とのカーチェイスに発展するが逃走中に自爆して行方不明となる。
ナレーター:畠山麦

ゲスト

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スタッフ

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音楽

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菊池俊輔が主題歌・挿入歌およびBGMの作・編曲を1人で手掛けた。

作詞は脚本の上原正三長坂秀佳が担当した。

水木一郎が全ての主題歌・挿入歌を歌った。4曲のうち3曲にはBD7も歌手としてクレジットされている(ED「少年探偵団のうた」で「俺達は、少年探偵団だ!」と叫んでいるのが団長・小林)。

挿入歌の初出は日本コロムビアの「最新テレビまんが人気者(アイドル)デラックス 3」というLPレコード(CW-7053、1976年3月発売)で、『鋼鉄ジーグ』『元祖天才バカボン』『秘密戦隊ゴレンジャー』の主題歌・挿入歌と併録された。

現在は、コロムビアミュージックエンタテインメントから発売されているCD「特撮ヒーロー 主題歌・挿入歌大全集II」に全曲が収録されている。

尚、挿入歌としての音源化はされてないが、第1・2話でキャロライン洋子が弾いていたピアノ曲はブルグミュラーの練習曲「バラード」である。

主題歌

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オープニングテーマ
  • 行くぞ! BD7
作詞:上原正三 / 作曲・編曲:菊池俊輔 / 歌:水木一郎、コロムビアゆりかご会、BD7
エンディングテーマ
  • 少年探偵団のうた
作詞:長坂秀佳 / 作曲・編曲:菊池俊輔 / 歌:水木一郎、コロムビアゆりかご会、BD7

挿入歌・イメージソング

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  • 君は勇気があるか
作詞:上原正三 / 作曲・編曲:菊池俊輔 / 歌:水木一郎
  • ファイト! BD7
作詞:長坂秀佳 / 作曲・編曲:菊池俊輔 / 歌:水木一郎、コロムビアゆりかご会、BD7

放送リスト

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話数 サブタイトル 脚本 監督 放送日
1 UFO地球を襲う 1 長坂秀佳 鈴木俊継 1975年

10月4日

2 UFO地球を襲う 2 10月11日
3 影に笑う怪人 1 鍛冶 昇 10月18日
4 影に笑う怪人 2 10月25日
5 墓場からの使者 1 松林宗恵 11月1日
6 墓場からの使者 2 11月8日
7 10億円の埋蔵金 1 東條昭平 11月15日
8 10億円の埋蔵金 2 11月22日
9 BD7危機一髪! 1 上原正三 鍛冶 昇 11月29日
10 BD7危機一髪! 2 12月6日
11 地獄のエクソシスト 長坂秀佳 12月13日
12 バリハイの魔術師ガルダ 前川洋之 12月20日
13 標的ターゲットはBD7 上原正三 近藤一美 12月27日
14 七色の皇帝時計 鈴木俊継 1976年

1月3日

15 大入道三百年の呪い 長坂秀佳 前川洋之 1月10日
16 アフリカの謎 上原正三 鈴木俊継 1月17日
17 鬼のすむ教室 戸田康貴 1月24日
18 涙を流すマリア像 鈴木俊継 1月31日
19 密室から消えた光子こうしV-1 戸田康貴 2月7日
20 歌うヴィーナス 長坂秀佳 東條昭平 2月14日
21 宇宙人が書いた聖書バイブル 上原正三 鈴木俊継 2月21日
22 天才少年ゴルファー危機 長坂秀佳 東條昭平 2月28日
23 青い縄文土器の秘密 3月6日
24 はばたく純金の小鳥 松林宗恵 3月13日
25 ミイラは真夜中にくる 上原正三 鈴木俊継 3月20日
26 黄金仮面の謎 長坂秀佳 松林宗恵 3月27日

放送局

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映像ソフト

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コミカライズ

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脚注

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注釈

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  1. ^ 当時、購買層として女子を想定していなかった。
  2. ^ オープニングクレジットでは、当初は演者を「?」としていたが、第11話から「団次郎」と記載されるようになった。
  3. ^ 4月16日のみ金曜日も放送。

出典

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  1. ^ 竹書房/イオン編 編「BonusColumn 何度も映像化される「少年探偵団」」『超人画報 国産架空ヒーロー40年の歩み』竹書房、1995年11月30日、129頁。ISBN 4-88475-874-9。C0076。 
  2. ^ 全怪獣怪人』 下巻、勁文社、1990年11月30日、381頁。ISBN 4-7669-1209-8。C0676。 
  3. ^ 1970年代に放映の江戸川乱歩代表作「少年探偵団」をベースにしたTVドラマ、「少年探偵団 BD7」が他にはない、超高画質で配信スタート!”. ドリームニュース. 2022年3月13日閲覧。
  4. ^ UIshare: Effective Video Communication” (英語). bestfield.uishare.co. 2022年3月13日閲覧。
  5. ^ 小林芳雄の妹役に黒沢浩の実妹が抜擢
  6. ^ 第1話と第2話のOPクレジットは逆になっている
  7. ^ 北海道新聞』(縮刷版) 1975年(昭和50年)10月 - 1976年(昭和51年)3月、テレビ欄。
  8. ^ a b 秋田魁新報』1975年12月テレビ欄。
  9. ^ a b 河北新報』1975年10月5日 - 1976年3月28日付朝刊、テレビ欄。
  10. ^ a b 日刊スポーツ』1975年10月5日付、テレビ欄。
  11. ^ 福島民報』1976年4月15日 - 5月27日付朝刊、テレビ欄。
  12. ^ 『日刊スポーツ』1975年10月19日付、テレビ欄。
  13. ^ 『日刊スポーツ』1976年4月2日付、テレビ欄。
  14. ^ a b 『北國新聞』1975年10月5日付朝刊テレビ欄より。
  15. ^ 中日新聞』1975年12月テレビ欄。
  16. ^ 京都新聞』1975年12月テレビ欄。
  17. ^ 山陰中央新報』1975年12月テレビ欄。
  18. ^ a b 山陽新聞』1975年12月テレビ欄。
  19. ^ a b c 愛媛新聞』1975年12月テレビ欄。
  20. ^ 徳島新聞』1975年12月テレビ欄。
  21. ^ 西日本スポーツ』1976年3月28日付、テレビ欄。
  22. ^ 熊本日日新聞』1975年12月テレビ欄。
  23. ^ 南日本新聞』1976年3月28日付、テレビ欄。最終回。
  24. ^ 沖縄タイムス』1976年12月13日付朝刊テレビ欄
  25. ^ 「'98TV映画特撮LD・ビデオ&CD」『宇宙船YEAR BOOK 1999』朝日ソノラマ宇宙船別冊〉、1999年5月1日、64頁。雑誌コード:01844-05。 

関連事項

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前後番組

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日本テレビ 土曜18:00-18:30
前番組 番組名 次番組
少年探偵団